コラム
Column
【予防歯科】むし歯予防は北欧スウェーデンに学ぼう!予防歯科先進国のお口ケア
こんにちは。
札幌市西区発寒の歯医者【百海歯科医院】です。
皆さまは、北欧の国スウェーデンが予防歯科先進国であることをご存じですか?
そもそも「予防歯科」とは、むし歯や歯周病などの病気になってから治療を行うのではなく、それらを未然に防ぐための取り組みを積極的に行うことです。
そしてこの「予防歯科」という概念の基盤を作ったのが、スウェーデンなのです。
今回は、スウェーデンの予防歯科の取り組みをご紹介します。
スウェーデンが予防歯科先進国である理由は?
スウェーデンの子どもは、定期的な歯科検診を無料で受けられます。
実際に、2013年に行われた調査において、80歳代で残っている歯の数は平均21本でした。
一方で、2016年の日本の調査では、80歳代の歯の残存数は平均13本となっており、スウェーデンの人たちの方が年齢を重ねても自分の歯で噛めているという結果が出ています。
じつは、かつてのスウェーデンは日本よりも子どものむし歯が多い国でした。しかし、定期検診や予防歯科に国家プロジェクトとして取り組みを行い、むし歯の子どもを減少させたのです。
(出典:日本スウェーデン歯科学会日本スウェーデン歯科学会 「予防大国/歯科先進国スウェーデン」より) >
(出典:厚生労働省 平成28年度歯科疾患実態調査別添 結果の概要[3]現在歯の状況(8020達成者等) より) >
日本でも実践できる!スウェーデンに学ぶお口ケア
では、スウェーデンの人たちはどのようにお口のケアを行っているのでしょうか?
スウェーデンの歯医者で一般的に提唱されていて、なおかつ日本でも取り入れられることをご紹介します。
1.歯の定期検診を受ける
2.歯間ケアを行う
3.子どもの仕上げ磨きは12歳ごろまで行う
4.おやつは決まった時間に食べる
歯医者は「病気を予防する場所」
歯はなるべく削らずに、病気のない状態を維持する方が、お口や全身の健康のためにもよいことがわかっています。
スウェーデンでは、歯医者で予防歯科に関する治療や生活指導を受けることが一般的です。
1年に2回以上「定期検診」を受けて、ご自身のお口の現状を知りましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを活用
スウェーデンの人たちは、歯磨きとともに、デンタルフロスや歯間ブラシなどの「歯間ケアグッズ」を使います。
歯間ケアも行っている方が歯垢の除去率も上がるためです。
歯間ケアグッズの選び方・使い方がわからない場合は、定期検診や予防ケアのときにお気軽にご相談ください。
小学校卒業まで仕上げ磨きを
お子さまがある程度自分で歯を磨けるようになっても、永久歯が生え揃う12歳ごろまで仕上げ磨きをしていただくことが理想です。
特に睡眠時は唾液の分泌が減り、むし歯のリスクが高まるため、就寝前の仕上げ磨きは念入りに行いましょう。
おやつは決まった時間だけ、糖質に気をつけて
スウェーデンには朝10時と15時に「フィーカ(Fika)」というおやつの時間がありますが、食事とこの時間以外に間食を摂ることはほとんどありません。
また、子どもたちには「土曜のお菓子(Lördags Godis)」という習慣があり、歯のケアを大切にしている家庭の子どもは、土曜の夜に甘いおやつを食べることができます。
実際に日本にいる私たちがここまで実践するのは難しいですが、間食は決まった時間に、砂糖が口の中に残る飲食物(アメや清涼飲料水など)をなるべく避けて行うとよいでしょう。
また食後に、歯磨きやうがい、キシリトールガムなどを使って、なるべくお口の中に砂糖が残らないようにすることもポイントです。
自分の歯で噛めることは健康に生きていくことにつながります
自分の歯でずっと噛めることは、健康寿命と密接に結び付いています。
どんなに優れた義歯でも、天然の歯に勝るものはありません。
スウェーデンの予防歯科を参考にしながら、毎日のお口のケアと、歯医者での定期検診を活用してすこやかな歯を維持しましょう。
【百海歯科医院】では予防歯科に力を入れ、患者さま一人ひとりに合ったオーダーメイドのケアをご提案しています。
半個室の診療室では大型モニターをご用意し、患者さまのお口の状態を写真や動画を使ってわかりやすくご説明しています。
お口に関するお悩みは、どんなことでもお気軽にご相談ください。